『渋谷フェスティバルプロジェクト』2024 vol.5の続きです。

くみんの広場フェスティバルへの出展に向けて準備を進めています。
現在6つのプログラムをブース内でやりたいと考えており、
その中の一つが落書きを防止するポスターの作成です。

ポスター作成プログラムの提案者は、
2024年春休みのSKAPで『絵の街』を提案してくれたお友達。
当初より落書き防止のポスターを作りたい、
実現するためには桑沢デザイン研究所さんに
ご協力いただきたいと熱弁してくれていました。

そこで桑沢デザイン研究所にご協力を仰いだところ、
ご快諾いただき、学生さんがサポートしてくださることに。
ありがたいです。

まずは事前準備として、みんなでポスターに書くキャッチフレーズと名言を考え、
たくさん出た案の中から一つずつ選びました。

キャッチフレーズ:
きれいな街 みんなが楽しい街にしたいね。」 

名言:
未来の歴史は、僕らが作る

落書きを防止するポスターを、
この二つの言葉を入れてみんなで協力して作る
というのが今回のやりたいことです。

一人一人が思い思いにポスターを作るのは簡単なのですが、
今回はみんなで作るというのが重要で、
子ども達の拘りでもあります。

みんなで集まってポスター作りにかけられる時間はわずか1時間半。
この短時間でポスターを仕上げるために、
事前にみんなが考えるラフ案を提出してもらいました。

宿題は、スプレーを使ったラフ案1点と、
スプレーを使わない案1点の計2点の提出だったのですが、
なんと提出されたのは全てスプレーを使う案。

それがこの7点です。

さて、待ちに待ったポスター作成当日。

桑沢デザイン研究所の教室に入ると、
学生さんがテンション高く出迎えてくださいました。
自治会を中心に有志で集まって下さった4名です。

外は暑かっただろうからと、教室を冷やし、
ジュースを用意して待っていてくださいました。
すごいおもてなし。
ありがとうございます!

まずは、自己紹介をしたり、
みんなでラフ案を見合ったりしながら、
打ち解けていきます。

どんなポスターを作るのか?
ハチ公の形の案と、スプレーで落書きした案と、、、どれも捨てがたく、
急遽1枚ではなく、複数作ることに。

「とにかくはやくスプレーを使ってみたい!」という気持ちが、
子ども達全員の顔に出ていたようで、それを汲み取った学生さんが、
まずはスプレーの練習をしてからポスターの具体案を考えてようと提案してくれました。

これにはみんなにっこり!
「やったー!!!」

場所を教室から工作室に移動し、軍手とマスクをつけて準備完了。
ここからスプレーを吹くことができる特別な場所に入っていきます。
機械が動かすと、全面の壁から水が滝のように流れてきます。
この滝の前でスプレーを使うようです。

一人一つ、六角形の木箱をもらい、
みんな好きな色を好きなように吹きかけて作品を作っていきます。
個性がでますね。

「あまり近くよりも少し離れて吹きかけた方がいいみたい。」
「この色きれいだね。混ぜてもきれい。」
「艶消しのスプレーもあるんだ。」

体験してみると気づきがたくさんでてきます。

出来た作品は乾燥室に。
帰る時にお土産として持ち帰らせてくださいました。
嬉しいね。

念願だったスプレー吹きを体験した後は、
2チームに分かれて作業をすることに。
ハチ公チームとスプレーチーム。

ポスターの内容よりも
「たくさんスプレーできる方がやりたい!」
という正直者の子ども達(笑)

どちらもスプレーはできることが分かり、
チーム分けもスムーズに決まりました。

ハチ公チームは、
ハチ公のラフ案を描いた2名。

画用紙にハチ公の絵を描くところからはじめるのですが、
謙虚な二人は、果たして自分の絵でいいのだろうかと
悩んでしまいなかなか手が動かない。
真っ白な画用紙にいきなりマジックで書くのは勇気がいりますものね。

そこで、学生さんがちょっと手助け。
鉛筆でラフ案を画用紙に書き写してくれました。

その後は、下描きを参考にしながらマジックで本描き。

「看板は定規を使うといい感じ。」
「画用紙のままの四角よりも、斜めにした方がかわいいかも」
「あえてはみだちちゃえ!」

看板部分は画用紙からはみ出させて斜めにしたので、
はみ出た部分は余白を使って補いました。

形が決まったら、
スプレーしない部分をマスキングテープや紙でカバーし、
ハチ公の頭と手に持っている看板部分にスプレーしていきます。

頭部分はオレンジと茶色を混ぜたところ、ちょうどいい色に。
看板は紫にしたいとのことで、メタリックの青と赤を使ってみました。
ちょっと濃いかもということで、上から白も薄く吹きかけています。

スプレーの後は、目・鼻・口を丁寧に塗りつぶし、
看板には筆でキャッチフレーズを書きました。
スプレーやマジックがはみ出たところも白絵の具で修正していきます。
最後に余白部分を切り取って完成です。

つづいてスプレーチームは、
ポスター作りの提案者を中心とする、とにかくスプレーをやりたい3人。

街にある落書きをイメージしながら、
画用紙にスプレーで落書きしていきます。
よく見ると「へのへのもへじ」も描かれていますよ。

2枚作り、1枚は周りを切り抜き、
もう1枚は赤いバツを大きく描くことに。

赤色は明るめのものと暗めのものの2色を混ぜています。

「真下に向けるとスプレーは出ないんだね。」
「斜めにしたらたくさん出た!」

乾いたら黒のマジックで字を書いていきます。
当初は1枚にキャッチフレーズと名言の両方を入れる予定でしたが、
1枚には名言を、もう1枚には新たに考えて「STOP落描き」といれることに。

「定規に文字の下部分を合わせると真っすぐきれいに描けるんだね」
ここでも学生の皆様に教えていただいた学びがありました。

スプレーチームの2作品が先に完成!
大満足の出来のようです。

手が空いたら、今度はハチ公チームのお手伝いに。
時間は残り5分。
協力して色塗りなどをしていきます。


「みんなで作るものだからちゃんとやらなくちゃ」と
最後まで手を抜かず、集中して丁寧に作業をしていました。

そしてぎりぎり時間内に完成!
とても内容の濃い充実した1時間半でしたね。

桑沢デザイン研究所の鈴木先生、学生の皆様、
本当にありがとうございました。

皆様のおかげで、わずか1時間半で3つものポスターを完成させることが出来ました。
それぞれの頭の中にあった異なるイメージが、
こうして目に見える作品になるというのは素晴らしいですね。
時間が限られている中でも、全て子どもたちにやらせてくださったことに感謝です。
すてきなおもてなしと素晴らしい経験をありがとうございました!

ワークショップ後に、保護者の方から感想のメールをいただきました。
「桑沢デザイン研究所をとても気に入ったようで、
入学したいとまで言い出しました。」

小学生の心も鷲摑みにする
桑沢デザイン研究所の先生方や学生さんに会ってみたい方は、
10月5-6日に学園祭にお越しください!

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