7回目となるSocial Kids Action Projectは、
昨年に引き続き神南エリアで実施します。
参加者は10名。内、男の子3名と女の子が多めです。
渋谷区立の7つの学校に加え、私立に通うお友達も参加してくれました。
ほとんど全員が初対面。
毎年リピーターが多いのがSKAPの特徴ですが、
本人がSKAP経験者なのは今年は1名のみ。
以前に兄弟が参加したことがあるというお友達はなんと3名も。
嬉しいですね。
さてさて、プログラムはというと、自己紹介から始まります。
ワークショップ内では、大人も子どももみんながニックネームで呼びあいます。
名札はつけません。
なので、まずはニックネームをがんばって覚えることから始まります。
ニックネームで呼び合うことで、年齢も学年も学校も
すべて超えて仲良くなれればと思っています。
プログラムの一番最初は毎年恒例の頭の体操「渋谷の街を使うのは誰?」。
渋谷の街を使うのはどんな人か。
その人はどんな街だと嬉しいのかを想像してみます。
- 【大人】ロボットがいる便利で暮らしやすい街
- 【大学生】バイトがいっぱいできる街
- 【外国人】日本のお土産がたくさんある街
- 【外国人】日本語が分からなくても外国語で対応してくれる街
- 【先生】もう少し給料が高い街
- 【アナウンサー】発生練習ができる街。
- 【テレビ局の人】ニュースで良いことをたくさん伝えたいから、
楽しいことがいっぱいの街。 - 【ドライバー】決まった時間に間に合うように渋滞がない街
- 【自分】誰にも真似が出来ない街、渋谷にしかできない街
今年は、自分とは違う人の立場に立って考えられるやさしい子が多いようです。
頭の体操が終わったらいよいよプログラムの本題に入っていきます。
「渋谷ってどんな街?」について、
渋谷の街を代表する3名からお話を伺いました。
トップバッターは白根記念渋谷区郷土博物館・文学館の田原様。
知る人ぞ知る、渋谷の歴史を知り尽くしたレジェンドです。
昨年渋谷区は90周年を迎え、100周年が目の前に迫ってきているということもあり、
今回は渋谷の歴史について子どもたちと勉強したいと田原様にご講演をお願いしました。
わざわざこの日のためにと、2日前に渋谷区内のいろんな場所で
渋谷の「今」の写真を撮ってきてくださいました。
それを、昔の写真を比べながら、歴史をご紹介くださいました。
歴史の次は、未来について。
毎回ご講演いただいている東急不動産株式会社の小澤様に今回もお願いしました。
今までは、原宿開催の時は原宿に、
神南開催の時は神南エリアに特化したお話をしていただいていたのですが、
今年は渋谷区内での開発について広くお話いただきました。
みんなの学校の近くでの再開発計画もあったりと、楽しみが膨らみます。
渋谷区全体の歴史と未来について教えていただいた後は、
2日目と3日目にインタビューなどでお世話になる神南エリアの特徴や取り組みについて
渋谷公園通商店街振興組合の川原理事長に教えていただきました。
「公園通り」の由来は、代々木公園ではなく、なんとPARCOだった!
お話を聞いた後は、お話の内容を確かめに
街散策に出かける予定だったのですが、あいにくの雨。
お昼をたべつつ、ぎりぎりまで迷ったものの、
傘をさして混雑する週末の渋谷を散歩するのは危険と判断しました。
代わりに「渋谷区はどんな取り組みをしている?」を、
毎月2回発行される渋谷区ニュースからみんなで読み解くことに。
渋谷区ニュースを見たことある人は、1/3くらい。
1年分の区ニュースをずらっと並べると、いろんなことに気が付きます。
- 表紙の渋谷区の形をしたキャラクターがカラフルで、
記事の内容に合わせておしゃれになっている。 - 表紙で取り上げた人のインタビューが2ページ目に載っている。
- 昨年の5月号から表紙の一番下に90周年記念についての記載がある。
その前はコロナについてだった。 - 小見出しの横に、かっこいいキャッチフレーズがついている。
(例:「産業振興」ビジネスの冒険に満ちた街へ)
子ども達の目の付け所は面白いですね。
表紙を眺めるだけでも、「プラネタリウム」「消防団」「LGBTQ」「美術館」「トイレ」など
渋谷区の特徴が表れていて面白いですよ。
渋谷はどんな街なのか。昔は?今は?これからは?
朝からいろんなことを見聞きし考えてきました。
それに加えて、今までの生活の中で感じてきたこともあります。
それらを元に、「私はこんな街にしたい!」を考えて発表します。
「えーどうしよう。思いつかない。」と言っていたお友達も
考えはじめるとドンドンアイデアが湧いてくるようで、
2つ、3つと考えてくれたお友達がたくさんいました。
内容はというと、今年も「ポイ捨て」「ゴミ箱」「ゴミ拾い」「きれいな街」など
ゴミに関する提案がいくつかあったのですが、
どれも「ポイ捨てされたごみを車がよけるのを見て危ないと思った」
「中身の残っているポイ捨てされた缶コーヒーで洋服が汚れた」など
実体験に基づくもので、プレゼンに説得力がありました。
他には、「目が見えない人」「車いす」「点字ブロック」など障がい者目線の提案や、
「リサイクル」「アップサイクル」に関するもの、
「外国人」「観光客」をサポートするもの、
「緑」など自然を増やす提案などがありました。
発表する人はみんなの前に出て話します。
聞いている人は、発表の良かったところを見つけて
ポストイットに記入し、発表者にプレゼントします。
机の上に貼られた付箋がプレゼントです。
- 体験したことを元にアイデアを出しているのが良かった
- 発表が堂々としていて、かっこよかった
- 街をよく観察していて、アイデアが具体的だった
- 聞き取りやすく、説明が分かりやすかった
こんなにたくさん褒められると嬉しいよね。
この「良かったよフィードバック(ほめほめ)」は褒められた本人だけでなく、
他のお友達の気づきにもなるんです。
お友達が褒められているのを聞いて、みんなが良いところを真似していく。
その積み重ねで成長した発表を最終日に皆さんにお見せしますね。
最後は、「インタビューの練習」。
2日目は街にインタビューにくり出すので、その際の質問項目を考え、練習します。
自分が担当するお店はどんなところなのか。
どんな質問だと、聞きたい話を引き出せるのか。
司会進行も質問内容も全て子どもたちが考えます。
2つのチームに分けたところ、
質問の出し方や、練習の仕方にかなり個性が出てきました。
Aチームは、めちゃくちゃノリがいい。
とにかくやってみる。楽しければ、どうにかなる!
最初っから大人をお店屋さんに見立てて練習開始。
Bチームは、入念に準備するタイプ。
それぞれが考えた質問をだしあったら、
次は答えやすい質問と答えにくい質問に分ける。
そして、インタビューの流れを考え、質問の順番を決める。
「最初は答えやすい質問の方がいいよね。」
「まずは、街のことを聞いてから、個人のことを聞いた方がいいんじゃない?」
「長所と短所、不便と便利は似ているから、一緒の質問にした方がいいかも。」
たくさん練習して準備はばっちり!
2日目となる明後日はどうか晴れますように。
インタビューのついでに、今日できなかった街散策もしようかな~。
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